暗号資産(仮想通貨)「ソラナ(SOL)」について、初心者にもわかりやすく解説した記事です。
この記事を読むことで、「ソラナとはどのような仮想通貨なのか」を理解できます。また、「ソラナ(SOL)」が買える取引所や販売所の情報をまとめていますので参考にしてください。
「ソラナ(SOL)」の概要
ソラナは、分散型のオープンソースブロックチェーンです。
ソラナは、イーサリアムやビットコインと比べて、とても高速にブロックチェーンを生成できることが大きな特徴です。
そして、ソラナは有力なイーサリアムキラーの1つでもあります。
通貨単位(シンボル) | SOL |
---|---|
ローンチ | 2020年4月 |
発行枚数上限 | 上限なし |
時価総額ランキング | 10位(2022/11)※9位 (2022/10) |
開発 | Solana財団 |
コンセンサスアルゴリズム | PoS |
公式サイト | https://solana.com/ |
@solana |
ソラナ通貨単位は「SOL」、2020年にローンチされたばかりの新しいブロックチェーンです。
「ソラナ(SOL)」の現在の価格や時価総額ランキングです。
「ソラナ(SOL)」の歴史
「ソラナ(SOL)」のホワイトペーパー発表からこれまでの歴史は、次のようになっています。
- 2017年11月
- ソラナの基盤となるPoH(Proof of History)のホワイトペーパー発表
- 2018年2月
- ホワイトペーパーの実装開始、最初のリリース
- 2020年4月
- ローンチ
- 2020年
- Solana財団がスイスジュネーブに設立
- 2022年2月
- Liquid(現在はFTX)での国内取り扱いスタート
「ソラナ(SOL)」の特徴
ここからは、ソラナの特徴についてみていきましょう。
ブロックチェーン生成が高速
ソラナの最大の特徴は、トランザクション処理とブロックを作るスピードが非常に早いこと。
どれくらい早いかというと、イーサリアムのブロックチェーン生成速度が15~45TPSであるのに対し、ソラナは50,000TPS。つまり、ソラナはイーサリアムの1000倍以上の速さでブロックチェーンを処理できるのです。
ソラナのブロックチェーンは、
- オンチェーンで1秒間に5万件のトランザクションを処理
- ブロックが作成される間隔(ブロックタイム)は0.4秒
とされています。
ソラナのサイトで、実際のトランザクションの生成数を確認することもできます。
とても早いスピードで、トランザクションが生成されていることがわかります。
PoH(Proof of History)
その秘密は、ソラナの主要技術の1つ、PoH(Proof of History:プルーフ・オブ・ヒストリー)にあります。
分散型システムの大きな課題は、「時間」です。
コンピュータはそれぞれ時計を持っています。分散システム上にある全てのコンピュータの時計を、同じ時刻にすることは簡単なことではありません。
そのため、多くのブロックチェーンはタイムスタンプの検証に、多くの時間を費やしています。
ソラナは、独自技術である「PoH」を使うことにより、タイムスタンプの検証にかける時間をなくしました。そのため、ソラナではトランザクション処理とブロック作成を、高速に実行できるのです。
「PoH」の詳細を知りたい方は、こちらをご覧ください。
ソラナには、「PoH」を含めた次のような技術があります。
- 1. Proof of History (POH)
- すべての参加者が、共通スケジュールを作成するために参照するグローバルクロック
- 2. Tower BFT
- PoH用に最適化されたPBFT
- 3. Gulf Stream
- トランザクションがいつ、どのように交換されるかを定義する
- 4. Sealevel
- トランザクションの順序と実行を割り当てる処理エンジン
- 5. Turbine
- トランザクションの検証を行うノード(バリデーター)がブロックを送受信する方法を定義する
- 6. Cloudbreak
- 参加者の残高を追跡するために使われるメモリ機構
- 7. Pipeline
- トランザクションの各コンポーネントを検証する
- 8. Archivers
- データをバリデータからオフロードし、永続的に保存するノードのネットワーク
このように、独自技術である「PoH」を含めた8の技術により、ソラナの高速化は実現されています。
トランザクション手数料の安さ
2022年現在、ソラナのウェブサイトによると平均トランザクション手数料は0.00025ドルとなっています。
ビットコインのトランザクションコストが20$、イーサリアムが13~15$。手数料が安いリップルの0.0004ドルと比較しても、手数料が安いことがわかるかと思います。
「ソラナ(SOL)」の発行上限数
ソラナは、発行上限は設定されていません。
その代わりに、ソラナでは「インフレ率」が設定されています。
約8%のインフレ率でスタートし、毎年15%ずつ減少。1.5%になると、その後はそのまま1.5%で推移すると見られています
ソラナのネットワーク立ち上げ当初は、総供給量が500,000,000SOLでした。ソラナ財団は、1100万SOLを償却し、総供給量は約488,000,000SOLまで減少しました。
2022年10月時点の総供給量は、530,641,058SOLとなっています。
「ソラナ(SOL)」のエコシステム
Move to Earnの代名詞ともいえる「STEPN」でソラナを知った人も、少ないないのではないかと思います。
ソラナは、STEPN以外にも、さまざまなプロジェクトのプラットフォームとして使われています。
多数あるプロジェクトの一部をご紹介します。
- Solana Pay
- 2022年2月 ソラナのブロックチェーン上で動作する決済ネットワーク
- StepN
- 2022年3月 Move to Earnの代表ともいえる人気のNFTゲーム。
- Magic Eden
- 2022年3月 ソラナブロックチェーン基盤のNFTマーケットプレイス「マジック・エデン(Magic Eden)」が、シリーズAラウンドで約32億円の資金調達
- Behance
- 2022年3月 米アドビ(Adobe)のSNS「Behance(ビハンス)」に、ソラナブロックチェーンのNFTが対応
- OpenSea
- 2022年4月 大手NFTマーケットプレイスのオープンシーがソラナブロックチェーンに対応
「ソラナ(SOL)」が購入できる取引所・販売所
日本国内では、FTX Japanの取引所・販売所でソラナを購入することができます。
名前 | 取引所 | 販売所 |
---|---|---|
FTX Japan | 〇 | 〇 |
国内取引所 FTX Japanで、ソラナの取引ができます。
「ソラナ(SOL)」のステーキングのやり方
ステーキングの詳細は、次の記事にまとめています。
ここでは、ソラナのステーキングサービスを提供している取引所をご紹介します。
残念ながら、現時点では日本の取引所ではステーキングサービスを受けることはできません。海外取引所(バイナンス等)でステーキングサービスが提供されています。
名前 | 国内・海外 | 詳細 |
---|---|---|
Binance(バイナンス) | 海外 | 9.28%~13.47% |
「ソラナ(SOL)」のチャート
ソラナのチャートです。
「ソラナ(SOL)」に対応したウォレット
ソラナに対応した、主なウォレットです。
その他のソラナ対応のウォレットは、以下で確認できます。
まとめ
「ソラナ(SOL)」の特徴をまとめると、次のようになります。
- トランザクション処理とブロック生成が高速で、有力なイーサリアムキラー
- トランザクション手数料が安い
- さまざまなプラットフォームで利用されている
ブロックチェーンの生成が高速なこと、そして、手数料が安いことは、サービスを提供する側にとっても大きな魅力です。
ソラナのブロックチェーン上で、多くのサービスが構築されているのも納得できますね。これからも、魅力的なサービスが登場してくるのではないかと思います。
ソラナにネガティブ要素があるとすれば、ネットワークの不安定さです。
2022年5月1日に、ソラナ(SOL)のメインネットワーク(ベータ)が7時間稼働停止になりました。これは、毎秒400万を超える膨大なトランザクションが原因とされています。
2021年9月にも18時間にわたりネットワークが停止、今年1月にもネットワークの遅延が発生しています。また、2022年6月2日には、バグによりネットワークを再起動、4時間半停止しました。
金融システムのようなミッションクリティカルなシステムでは、システム停止は大きな問題になります。
逆に言えば、このネットワークの問題が解決できたとき、ソラナは、より魅力的な基盤になります。
私も少しずつですが、ソラナ(SOL)を購入しています。
「ソラナ(SOL)」は、国内取引所のFTX Japanの取引所で購入できます。