この記事では、暗号資産(仮想通貨)の取引所と販売所の違いを、初心者にもわかりやすく説明しています。
この記事を読むことで、「取引所とは、どのようなものなのか」、そして、「販売所とは、どのようなものなのか」を理解することができます。
暗号資産(仮想通貨)の取引所とは
まずは、取引所から見ていきましょう。
暗号資産(仮想通貨)を取引する場所のことを、「取引所」といいます。
上のイラストのように、暗号資産(仮想通貨)のを売りたい人と買いたい人が、取引所を通して暗号資産(仮想通貨)のの売買を行います。
取引所で取引をするときは、次のような「板」を見て取引をします。
画像の左側い「売りたい人(売り手)」、右側に「買いたい人(買い手)」の情報が表示されています。取引所で暗号資産(仮想通貨)の売買を行うときは、この「板情報」をみて注文をだします。
取引所は、ヤフオク!や、メルカリのように、「売りたい人」と「買いたい人」を結びつけるサービスだと思うとわかりやすいです。
暗号資産(仮想通貨)の販売所とは
つぎに、販売所について見ていきましょう。
取引所では取引所のユーザ同士が、暗号資産(仮想通貨)を売買しますが、販売所では、上のイラストのように販売所とユーザがやり取りをします。
販売所という名前ですが、取引所では暗号資産(仮想通貨)の販売だけではなく、仮想通貨を売りたい人から買取も行います。
販売所では、売値より買値のほうが高く設定されています。この売値と買値の差額のことを、スプレッドとよびます。
販売所は「手数料無料」と書かれているケースが多いのですが、実際はこのようにスプレッドが設定されています。
取引所と販売所の違い
取引所と販売所の違いには、次のようなものがあります。
- 取引コストの違い
- 売買のしやすさの違い
- 売買単位の違い
それぞれについて、詳しくみていきましょう。
販売所と取引所の取引コスト違い
販売所と取引所では、取引コストが違います。
まず、押さえておくべきポイントは、暗号資産(仮想通貨)を買うときも、売るときも、販売所より取引所を利用したほうがお得だということです。
GMOコインのある日の取引所と販売所の価格を見てみましょう。
例えば、ビットコインを買うとします。
販売所でビットコインを1BTC買うと、1BTC = 3,754,320円。それに対して、取引所でビットコインを買うと、1BTC = 3,666,750円で買うことができます。
ビットコインを売るとしたらどうでしょう。
販売所でビットコインを1BTC売ると、3,571,182円。それに対して、取引所なら、1BTC = 3,666,662~3,666,663円で売ることができます。
販売所は「手数料無料」と書かれているケースが多いのですが、実際には、スプレッド(売買の金額差)が設定されています。買値は取引所より高い値段が、売値は取引所より安い値段が設定されていると思ってください。
販売所では、販売所とユーザの間で売買を行います。そのため、販売所はあらかじめ取引する暗号資産(仮想通貨)を用意しておく必要があります。そのため、このようなスプレッドが設定されているのです。
販売所と取引所の売買のしやすさの違い
販売所では、ユーザが買いたいときに仮想通貨を買うことができます。そして、ユーザが売りたいときに売ることができます。
その一方、取引所は、ユーザが買いたい、あるいは、売りたい場合、その金額で取引をする相手(ほかのユーザ)が必要です。
ビットコインやイーサリアムのように、取引するユーザの数が多ければ、取引する相手を見つけやすいです。逆に、取引するユーザが少ない暗号資産(仮想通貨)だと、希望条件で取引してくれる相手をなかなか見つけられないケースもあります。
このように、仮想通貨の売買のしやすさでも、取引所と販売所では違いがあります。
販売所と取引所の売買の単位の違い
もう1つの違いは、取引単位の違いです。
ふつうは、国内の販売所の場合、円の単位で買ったり売ったりすることができます。また、仮想通貨の単位で売買することもできます。
下は、GMOコインの販売所の画面です。
画面に「金額指定(円)」と「数量指定(BTC)」と表示されています。
「金額指定(円)」を選ぶと、10,000円分ビットコインなどように指定金額でビットコインを買うことができます。「数量指定(BTC)」を選ぶと、0.1BTC などのようにビットコインの単位で買うことができます。
一方、取引所の取引単位は、暗号資産(仮想通貨)の単位であるケースが多いです。下は、GMOコインのの取引所の画面です。
ビットコインの場合はBTC、イーサリアムの場合はETH 等、暗号資産(仮想通貨)の単位で売買することはできますが、円単位で売買することはできません。
販売所と取引所の違いまとめ
販売所も取引所も、暗号資産(仮想通貨)の売買をできる場所なのですが、価格、売買のしやすさ、そして、売買の単位などにこのような違いがあります。
ビットコインやイーサリアムのようにメジャーな暗号資産(仮想通貨)は、ほとんどの取引所・販売所で取り扱いがあります。けれど、暗号資産(仮想通貨)によっては、販売所での取りあつかいだけで、取引所での取りあつかいの無いものもあります。
また、株やFXの取引き経験がある方は「板」も見なれていると思うのですが、経験がなければ、取引所の板取引はハードルが高く感じられるかもしれません。
はじめて暗号資産(仮想通貨)を買うときは、多少手数料が高くても、販売所を利用して少額の取引をしてみることもありだと思います。実際、最初は私もと販売所を利用していました。
また、販売所・取引所によっては、法定通貨や暗号資産(仮想通貨)の入金や送金に手数料がかかるケースもあります。また、取引手数料も違います。なるべく、手数料がかからない取引所・販売所を選ぶことも大切です。
取引所の手数料をまとめた記事がありますので、ぜひ参考にしてください。