この記事は、暗号資産(仮想通貨)「イーサリアム(ETH)」について、初心者にもわかりやすく解説しています。
この記事を読むことで、「イーサリアム/イーサとはどのような暗号資産(仮想通貨)なのか」を、理解することができます。
また、「イーサリアム(ETH)」が購入できる取引所や販売所についてもまとめていますので、参考にして下さい。
「イーサリアム(ETH)」とは
イーサリアムは、ヴィタリック・ブテリン氏によって開発されたプラットフォームの名称です。
このプラットフォームで使われる暗号資産(仮想通貨)をイーサ(Ether)とよびます。イーサは、ビットコインにつづいて、時価総額が第2位の暗号資産(仮想通貨)です。
通貨単位(シンボル) | ETH |
---|---|
ローンチ | 2014年 |
発行枚数上限 | 上限なし |
時価総額ランキング | 2位 ※2022年 現在 |
コンセンサスアルゴリズム | PoW(Proof-of-Work) ※PoS(Proof-of-Stake)に移行予定 |
開発 | Ethereum Foundation |
公式サイト | https://www.ethereum.org |
ホワイトペーパー | https://ethereum.org/ja/whitepaper/ |
@ethereum |
イーサリアム/イーサの通貨単位は「ETH」。現在の、イーサリアム/イーサの価格とランキングは次のようになっています。
「イーサリアム(ETH)」の歴史
イーサリアムは、2013年にホワイトペーパーが公開されました。
ホワイトペーパー発表からローンチ、これまでのイーサリアムの歴史は次のようになっています。
- 2013年11月
- イーサリアムの創設者であるVitalik Buterinが、イーサリアムのホワイトペーパーを発表
- 2014年
- 開発資金のため42日間に渡るプレセールを実施
- 2015年7月
- イーサリアムを一般公開。開発フェーズ、フロンティア(Frontier)
- 2016年3月
- アップグレード。開発フェーズ、ホームステッド(Homestead)
- 2016年6?月
- DAO事件により、ハードフォークを実施。元のブロックチェーンは、イーサリアムクラシックとなる。
- 2017年10月
- アップグレード。開発フェーズ、メトロポリス(Metropolis) phase 1: ビザンティウム(Byzantium)。
マイニング報酬を5 ETH から 3 ETH へ変更 - 2019年2月
- アップグレード。開発フェーズ、メトロポリス(Metropolis) phase 2: コンスタンティノープル(Constantinople)。
マイニング報酬を3 ETH から 2 ETH へ変更 - 2020年4月 –
- アップグレード。開発フェーズ、セレニティー(Serenity)、 Ethereum2.0へ以降中
- 2022年915日
- 大型アップグレード「The Merge」完了。コンセンサスアルゴリズムが、PoW ⇒ PoS に。
「イーサリアム(ETH)」の特徴
ここからは、「イーサリアム(ETH)」の特徴についてみてみましょう。
「イーサリアム(ETH)」には、次のような特徴があります。
- スマートコントラクト
- トークン規格「ERC-20」
- 時価総額第2位の仮想通貨であり、多数プロジェクトが稼働
それぞれの特徴を、詳しくみていきましょう。
スマートコントラクト
コントラクト(contract)は、英語で契約のこと。
スマートコントラクトは、1994年にコンピューター科学者のニック・スザボ氏が提唱した概念で、これを実現したのがイーサリアムです。
スマートコントラクトは、デジタル契約であり、イーサリアムのブロックチェーンで動くプログラムです。契約条件が満たされると、プログラムが自動的に実行されます。プログラムが契約を自動的に検証し実行することで、第三者を介することなく、金銭や財産、株式などを交換することができるようになります。
金融、不動産取引、売買・・私たちの世界には、さまざまな種類の契約が存在します。スマートコントラクトをつかうことで、このような契約を自動化することができるのです。
スマートコントラクトは、分散型アプリケーション(dApps)を構築したり、ステーブルコインを発行したり、さまざまな用途で利用されています。
トークン規格「ERC-20」
イーサリアムには、いくつかのトークン規格があります。
トークン規格の1つ「ERC-20」は、投票用トークン、ステーキングトークン、仮想通貨など、交換可能なトークンのための標準的インターフェースです。ERC-20を使うことで、イーサリアムブロックチェーンと互換性をもつ、暗号資産(仮想通貨)を作ることができます。
ステーブルコインの「テザー(USDT)」や「USDコイン(USDC)」、「ダイ(DAI)」、そして、「バイナンスコイン(BNB)」は、ERC-20トークンを利用した暗号資産です。
この規格で作られたトークンは、互換性があります。そして、MyEtherWalletや、メタマスク(MetaMask)などERC-20に対応したサービスでを利用することができます。
ERC-20のほかにも、非可溶性トークンのための標準インターフェースERC-721などの規格もあります。イーサリアムのトークンの詳細は、次のサイトをご覧ください。
時価総額第2位の仮想通貨であり、多数プロジェクトが稼働
イーサの時価総額は、ビットコインについで第2位。アルトコインの王様ともよばれています。
例えば、ERC-20トークンを使った、暗号資産(仮想通貨)には次のようなものがあります。
- バイナンスコイン(BNB)
- テザー(USDT)
- チェーンリンク(LINK)
- ベーシックアテンション(BAT)
- ダイ(DAI)
- オーエムジー(OMG)
- エンジンコイン(ENJ)
- メイカー(MKR)
- メイカー(FCR)
この他にも、多数のERC-20を使った暗号資産があります。
また、イーサリアムを使ったプロジェクトには、有名なものも多くあります。
- The Sandbox(ザ・サンドボックス)
- Decentraland(ディセントラランド)
- Axie Infinity(アクシーインフィニティ)
- MakerDAO(メーカーダオ)
- Uniswap(ユニスワップ)
- SushiSwap(スシスワップ)
このように、多数の有名プロジェクトで、イーサリアムが利用されています。
「イーサリアム(ETH)」が購入できる取引所・販売所
日本国内でイーサリアムの取引、購入ができる、主な取引所・販売所です。
※五十音順
名前 | 取引所 | 販売所 |
---|---|---|
コインチェック | ー | 〇 |
GMOコイン | 〇 | 〇 |
SBI VCトレード | 〇 | ー |
DMM Bitcoin | 〇 | ー |
bitbank(ビットバンク) | 〇 | 〇 |
bitFlyer(ビットフライヤー) | 〇 | 〇 |
BITPOINT(ビットポイント) | 〇 | ー |
Huobi(フォビジャパン) | 〇 | 〇 |
「イーサリアム(ETH)」のチャート
「イーサリアム(ETH)」のチャートです。
「イーサリアム(ETH)」に対応したウォレット
「イーサリアム(ETH)」に対応した、主なウォレットです
その他の「イーサリアム(ETH)」対応のウォレットは、以下で確認できます。
「イーサリアム(ETH)」のまとめ
「イーサリアム(ETH)」の特徴をまとめると、次のようになります。
- ビットコインにつぐ時価総額、アルトコインの王様
- 歴史が長い暗号資産
- さまざまなプロジェクトがある
ガス代が高い、送金に時間がかかるなどの課題を抱えているイーサリアムですが、ビットコインに次ぐ時価総額でアルトコインの王様ともよばれています。
2015年にローンチされたイーサリアムは、仮想通貨の中では歴史のある暗号資産(仮想通貨)です。イーサリアム関連のプロジェクトも多数あり、2022年9月15日に大型アップデート「The Merge」が完了しイーサリアムのコンセンサスアルゴリズムがPoWから、PoSに移行。、今後の動向が注目されています。
このアップデートは2022年から実施され、数年をかけて実行される予定です。このアップデートにより、イーサリアムブロックチェーンで実行できるトランザクション数が大幅に増えます。
2020年に実施されたフェーズ0では、新たなブロックチェーンであるBeacon Chainがローンチ、イーサリアムでステーキングが行えるようになりました。
そして2022年9月、マージ(The Merge)により、PoWからPoSにイーサリアムは移行しました。現在のメインネットワークは、最終的に、Beacon Chainに統合される予定です。
そして、マージ後(2023年を予定)には、サージ(The Surge)によりシャードチェーンがリリースされる予定です。
その後、The Verge、The Purgeと続き、スプラージ(The Splurge)により全てが統合される予定です。
イーサリアムのアップグレードの詳細は、こちらをご覧ください。
さまさまなプロジェクトが稼働する巨大システムであるイーサリアムのアップグレードは、非常に難しいものだと思います。
この大型アップグレードと新しいブロックチェーンへの移行が、どれだけスムーズに実施されるのか、注目していきたいと思います。
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